こちらの記事は,以前に note の方にアップロードしていた記事です.HatenaBlog と note に分けて記事を投稿するこれといった理由もないので,こちらの方にもあげておきます(もしかすると,そのうち,どちらか片方に統合するかもしれません...).
HatenaBlog の方は,Jaco Pastorius の誕生日(USAでの12/1が誕生日なので,産まれた時間によっては,日本では11/30なのかもしれまん...)に投稿したので,残すとしたらこっちの方かなと思ったりもしています..

正規版以外に結構な枚数の音源がリリースされている Jaco Pastorius ですが,私の持っているアルバムのレビュー(というよりも二重に買わないようにするための個人的なメモ)です.
全くもってリアルタイムのリスナーではなく,何故,Jaco Pastorius に強い興味を持つようになったのかは,自分でもよくわかりません.
新しいアルバムを入手した場合は,随時更新したいと思います.Weather Report とJoni Mitchel の音源に関しては,別の記事でまとめる予定です.
Jaco Pastorius

最近,このアルバムの中の Kuru / Speak Like a Child を Fuseというグループがカバーしている映像を見つけました.この演奏もカッコ良いのですが,実際の Jaco Pastoriusu Big Band の演奏を生で聴いたらどんな感じだったのだろうか…と想像してしまいます.ちなみに,FUSEのベーシストはボディはJaco Pastorius と同じサンバーストのジャズ・ベースを使っていますが,フレットレスではありませんでした.
www.youtube.com https://youtu.be/tq9GGQdgSqI
1.Continuum
2.Mysterious Mountain
3.Teen Town
4.Improvisation 1
5.Broadway Blues
6.Chromatic Fantasy
7.Portrait of Tracy
8.Sophisticated Lady(with Toots Thielemans)
9.Slang
このステージでのSophisticated Ladyでハーモニカ奏者 Toots Thielemans と共演したことが,後のセカンド・ アルバム"Word of Mouth"(1981年)への参加や,オーレックス・ジャズ祭(1982年)での共演に繋がったとのこと.この時のムービーがYouTubeで公開されています.
Word of Mouth

1981年12月に発売されたJaco Pastoriusのセカンド・ソロアルバム.60名以上のミュージシャンが参加しています.
Weather Report のアルバム(Night Passage)にも収録されている Three Views of a Secret がビッグバンド編成アレンジで収録されていて,タイトルも 3 Views of a Secret と"Three"から"3"に変更されています.この変更にどのような意味があるのかはわかりませんが,個人的には 3 Views of a Secret は大好きな曲です.Jaco Pastorius はベーシストとしても最高ですが,作曲,編曲者としても最高です.
1曲目のCrisisは,参加しているミュージシャン達はJaco Pastoriusのベースだけを聴きながらソロ演奏し,それらのトラックをミキシングした曲だそうです.このように,アルバム作成に実験的な取り組みを行っていたことがわかります.また,Jaco Pastoriusのアンサンブル・アレンジは絶妙だと思います.また,5曲目のBlack Bird はビートルズの曲です.Jaco Pastorius はビートルズが好きだったのでしょうか.そして,最後の曲は,Jaco Pastorius の子ども達の名前です.子ども達が緊張してしまったのか,笑い声を録音するのが最初は難しかったらしいですが,くすぐったりして笑わせたというエピソードをどこかで読んだ記憶があります.Jaco Pastoriusは,自身の生活の中から曲のタイトルをよくつけていて,この曲もそのうちの一つです.アメリカではこのアルバムのセールスがイマイチだったとのことですが,なんでなのでしょうか.大好きなアルバムです.
収録曲は以下の7曲です.
- Crisis
- 3 Views of a Secret
- Liberty City
- Chromatic Fantasy
- Black Bird
- Word of Mouth
- John and Mary
The Birthday Concert
参加メンバーは,Jaco Pastorius(b), Brett Murphy(tp), Brian O'Flaherty(tp), Kenneth Faulk(tp), Melton Mustafa(tp), Mike Katz(tb), Russ Freeland(tb), Peter Graves(bass tb), Dave Bargeron(tb, tuba), Jerry Peel(French horn), Peter Gordon(French horn), Bob Mintzer(sax, bass clarinet), Michael Brecker(sax), Randy Emerick (sax), Dan Bonsanti(sax), Gary Lindsay(sax), Peter Erskine(ds), Othello Molineaux(steel ds), Don Alias(congas), Bobby Thomas Jr. (congas), Oscar Salas(perc)です.
THEN & NOW
Jaco Pastorius が30歳の時の「バースデイ・コンサート」の未発表音源(1981.12.1 @ Florida)に加えて,ピーター・アースキンがプロデュースしたビッグ・バンドのライブ音源を収録した,2015年に発売された2枚組のCDです.未発表音源なので当然ですが,The Bitrhday Concertでは聴けなかったテイクを聴くことができます.1曲目の Invitation からギュンギュンです(笑).また,Dave Bargeron によるTuba(だと思われる)が入ったDonna Leeなどは、とてもユニークです.
ジャケットの写真では,Jaco Pastorius が読売ジャイアンツの帽子を被ってグローブを持っていることから,来日時に撮られた写真だろうと推測できます.このCDの存在を知らずに,中古屋で偶然手にとって,こんな写真があるのだなぁと思って買いました(買って良かったです(笑)).Wikipediaによると,ジャコは幼い頃は"Jocko"というニックネームで呼ばれていたそうで,この名前は1950年代のメジャー・リーグ名物のアンパイア ジョッコ・コンラン から取られたものだそうです."Jocko"が"Jaco"に変わったのは,音楽仲間が"Jocko"をフランス風に"Jaco"と綴ったことを本人が気に入って,それ以降は"Jaco"と名乗るようになったとのことです.一方で,ワード・オブ・マウスジャコ・パストリアス魂の言葉 の本人インタビューでは,本名(John Francis Anthony Pastorius III)の John は Jack と呼ばれることが一般的なところを,それを嫌がった Jaco Pastorius の父親が Jaco と読んでいたからだそうなったと答えています.なお,Modern American Music... Period! The Criteria Sessions(Jaco Pastoriusリリース前に録音された音源)のCDには"Jocko"と当時に書かれたオープンリールのケースらしき画像がプリントされています.このことから,John → Jocko → Jaco という変遷が正しそうな気がします.
Jaco Pastorius がフィラデルフィアフィリーズのキャップを被っている写真は有名ですが,読売ジャイアンツのキャップを被っているのは珍しいと思います.Jaco Pastorius は運動神経が良く,バスケットや野球が好きだったという記事をどこかで読んだ記憶があります.収録曲と参加ミュージシャンは以下の通りです.
Disc-1 ~Then Side
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INVITATION
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SOUL INTRO / THE CHICKEN
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QUIETUDE
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DONNA LEE
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LIBERTY CITY,
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REZA/GIANT STEPS
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TRUTH
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THREE VIEWS OF A SECRET
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FANNIE MAE
Musician: Jaco Pastorius, Don Alias (Congas,) Dave Bargeron (Trombone, Tuba), Dan Bonsanti (Saxophone, Woodwinds), Neal Bonsanti (Saxophone, Woodwinds), Michael Brecker (Tenor Sax), Randy Emerick (Baritone Sax), Peter Erskine (Drums), Kenny Faulk (Trumpet), Russ Freeland (Trombone), Peter Graves (Bass Trombone), Paul Hornmuller (steel drum), Mike Katz (Trombone), Gary Lindsay (Saxophone, Woodwind), Bob Mintzer (Bass Clarinet, Tenor and Soprano Sax), Othello Molineaux (Steel Drums), Brett Murphey (Trumpet), Melton Mustafa (Trumpet), Brian O’Flaherty (Trumpet), Jerry Peel (French Horn),
Steve Roitstein (French Horn), Oscar Salas (Percussion), Bobby Thomas Jr. (Hand Drums)
Disc-2 ~Now Side
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Come On, Come Over
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Black Market
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Portrait Of Tracy
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Amelia
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Invitation
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Liberty City
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Domingo
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Continuum
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Soul Intro / The Chicken
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A Remark You Made
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Soul Makossa
Musicians: Billy Ross (#1-11), Ed Calle (#1-11), Mark Colby (#12), Gary Keller (#1-11), Mike Brignola (#1-11), Randy Emerick (#12), TrumpetsWalter White (#2-10), Jason Carder (#1-11), Ken Faulk(#1-12), Jim Hacker(#1, 11), TrombonesDana Teboe (#1-11), John Kricker (#1-11), KeyboardsJim Gasior (#2-10), Mike Levine (#1, 11), Alex Darqui (#12), John Beasley (31), GuitarRandy Bernsen (#1-11), BassJeff Carswell (#6, 9), Damian Erskine (#3, 4, 6, 7), Richard Bona (#2, 5, 6, 8, 10), Will Lee (#1, 11), Jaco Pastorius (#12), DrumsPeter Erskine (#1-8, 10-11), Mark Griffith (#9), Bobby Economou (#12), CongasMark Griffith (#6), VocalDana Paul (#1), Will Lee (#1), Richard Bona (#8), Conductor:Peter Graves
Now Side の演奏は,どれも Jaco Pastorius へのリスペクトを感じることができる素敵な演奏です.ベースに関しては,ベース・サウンドを Jaco Pastorius に寄せていたり,愛情を表現しているようなフレーズも多々聴くことができます.しかし…Jaco Pastorius ではありません(当たり前ですが…).これらの演奏を聴いていると,良いなぁと思う反面で,Then Side のところでも「ギュンギュン」と書きましたが,Jaco Pastorius の演奏による緊張感というか切迫感というか,なんかこう,ギュルギュルギュルと渦巻くようなドキドキ感というか(上手く表現できません…),あの独特な空気感は何から発せられるのだろうかと不思議に思います.
Truth, Liberty & Soul: Live In NYC: The Complete 1982 NPR Jazz Alive! Recording
1982年6月のNYCでのジャズ・フェスティヴァルにJaco Pastorius Word of Mouth Big Band で出演した際の録音.収録はアメリカのラジオ局であるNPRが番組用に24チャンネル録音をしているため,高品質な録音状態での演奏を聴くことができます.2025年の9月には3枚組のアナログが発売されるとのことです.ジャケットの写真もカッコ良いので,コレクションして飾りたいところですが、CDを持っているので我慢します.
このアルバムで初めて Jaco Pastorius の”I shot the sheriff”を聴きました.Jaco Pastorius のレゲエはどんな感じになるのだろうか!?と期待し過ぎたのかもしれませんが…こんな感じなのかなぁ…という感想でした.編成が違ったら感じ方が変わるのかもしれません.
Twins I & II
Twins I & II はJaco Pastoriusが1982年8月に,自身のビッグ・バンド "Word of Mouth Big Band"(総勢21人 !!)を率いて来日した際の,オーレックス・ジャズ・フェスティバルでのコンサートを収録したライブ・アルバムです.当初は,Twins I, Twins II として2枚に分かれたLP盤で発売されたとそうです.このオーレックス・ジャズ・フェスティバルのために来日したエピソード等はJACOFAN.info内の記事"Aurex Jazz Festival 1982","Aurex Jazz Festival 1982 Rehearsal" で読むことができます.JACOFAN.infoというサイトは,Jaco Pastorius についての数多くの情報や音源のレビューがまとめられています.また,上記のエピソード以外にもいくつかのエピソードが紹介されています.収録曲は以下の13曲です.
Jaco Pastorius (b), Don Alias (Perc), Randy Brecker (tp), Peter Erskine (ds), Bobby Mintzer (sax, Bass Clarinet), Othello Molineaux (Steel ds),
Special Guest
Toots Thielemans (Harmonica)
Word of Mouth Big Band
Jon Faddis (tp), Elmer Brown (tp), Forrest Buchtel (tp), Ron Tooley (tp), Wayne Andre (tb), David Bargeron (tb, Tuba), Peter Graves (Bass tb), Bill Reichenbach (Bass Tb), Mario Cruz (sax, Clarinet, Alto Flute), Randy Emerick (sax, Clarinet, Alto Flute), Alex Foster (sax, Clarinet), Paul McCandliss (sax, Oboe, English Horn), Peter Gordon (French Horn), Brad Warnaar (French Horn)
Holiday for Pans

このアルバムが世に出るまでには,色々な経緯があったそうで,Jaco Pastorius ではない誰かが弾いたベースが重ねられているという噂が流れるなどの曰く付きのアルバムだそうですが,真偽のほどはよくわかりません….
このアルバムに関して,Jaco Pastorius は1987年2月号のベースマガジンのインタビューで以下のように語っています(この記事は2025年2月のベースマガジンに再掲されています).
まだ発表になってはいないんだけど,僕のスティール・ドラム・オーケストラのアルバムってのがある.これは今までにレコーディングした中でも絶対最高のものになるよ.トリニダードのスティール・ドラムのプレーヤーたちに参加してもらっててね.
Jaco Pastorius がこのような作品をリリースしたのには,フロリダでの生活が影響しているように思いのですが,フロリダには Jaco Pastorius Park (4000 N Dixie Hwy Oakland Park, FL 33334)という公演があるようです.資料等を展示している特別な記念館などはないようですが,以下のような Jaco Pastorius の壁画が描かれているようです.

Blackbird
1984年12月19日、フランスにてライヴ録音された,Jaco Pastorius と Rashid Ali のデュオ作品です.Continuum,Blackbird,Donna lee,Purple Haze などが収録されています.Free Jazzのセッションのような,Jaco Pastorius と Rashid Ali の2人が好き放題演奏しているような,それでいてシンクロするような瞬間もあるという感じの,不思議なデュオです.何かの記事で,Rashid Ali が自分達2人はリズムに関して良く合うのだと言っているインタビューがありましたが,聴いていると何だか不思議なシンクロ感のようなものを感じるような気もします.とは言え…いまのところ,しょっちゅう聴きたいと思うアルバムではありません.
Live in New York City Volume One
1985~1986年までにいろいろなセッションを組み合わせてリリースされた Live in New York シリーズ のVol. 1 です.収録曲は,以下の8曲で,メンバーは以下の通りです.8曲目の Liberty City ではJaco Pastorius がキーボードを弾いているそうです.音質はあまり良くありません.Vol. 2 以降の購入は保留中です.
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Donna Lee (Charles Parker)
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Dania (Jaco Pastorius)
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Teen Town (Jaco Pastorius)
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The Chicken (Pee Wee Ellis / Jaco Pastorius)
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Invitation (Bronislaw Kaper))
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N.Y.C. Groove
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Punk Jazz (Jaco Pastorius)
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Liberty City (Jaco Pastorius)
Musicians: Jaco Pastorius – Bass(#1-8), Keyboards (#8), Kenwood Dennard (Drums, #1 - 7), Hiram Bullock (Guitar #1 - 7), Michael Gerber (Piano #1, 2, 4, 6, 7), Alex Foster (Sax, #1, 2, 4, 6, 7), Butch Thomas (Sax, #1, 2, 4, 6, 7), Delmar Brown (Synthesizer #1, 2, 4, 6, 7), Jerry GonzalezT (Trumpet, Congas 1, 2, 4, 6, 7)
GOLDEN ROADS, A GOOD STITCH FOR GOLDEN ROADS
ゴールデン・ロードという映画のサウンドトラックとして,Jaco PastoriusとBenjamin Germainの二人によって1986年の10〜11月制作されたそうなのですが,映画の製作は資金難に陥ったことで頓挫してしまい,音源のみが残ったものがこれらの2枚に収められています.
ゴールデン・ロードという映画は「あるラテン系ファミリーが艱難辛苦の末、自由のアメリカを手にするというストーリー」だったらしく,Jaco Pastorius は,映画のタイトルを Golden Roads とすることを条件に制作に応じたと言われているそうです.映画がどのような感じだったのかわからないので,サウンドトラックがどのように使われる予定だったのかは不明です.GOLDEN ROADS の方は Jaco Pastorius のベースの上にシンセサイザーがのっているものが多く,幻想的な印象を受けました.
この音源を聴いて,Jaco Pastorius が亡くなる前に,新しい表現を模索していて,亡くならなければ,将来的には音響やアンビエント的な曲を創ったりしたのかもしれないなぁなどと思いました.
Modern American Music...Period! The Criteria Sessions
"Jaco Pastorius (ジャコ・パストリアスの肖像)"直前のスタジオ録音音源です.Jaco Pastoriusが, Jaco Pastorius(ジャコ・パストリアスの肖像)でメジャー・デビューする前にスタジオ録音された音源らしく,音質は比較的良く,このようなセッションを重ねながらデビューアルバムでの演奏に近づいていったのだろうと思います.CDには"Jocko"と当時に書かれたオープンリールのケースらしき画像がプリントされており,Jaco Pastorius(ジャコ・パストリアスの肖像)の前まで"Jocko"だったのかもしれません.ちなみにそのCDの写真には"12-TONE, PANS #1, JOCKO, DON, BOB, ALEX, TLILLO, SEDRICと書かれています.個人的に,このアルバムの4曲目からのHavona/Continuum, Kuru, Continuum の流れはとても好きです.収録曲は,以下の11曲です.
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Donna Lee
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Ballon Song (12 Tone)
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Pans #1
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Havona/Continuum
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Kuru
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Continuum
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Opus Pocus (Pans #2)
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Time Lapse
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Ballon Song (12 Tone)
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Time Lapse
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Forgotten Love
Tri Logue - Live! / Albert Mangelsdorff & Jaco Pastorius
トロンボーン奏者の Albert MangelsdorffとJaco Pastoriuによる1976年に録音された音源.この録音が行われたときは,Jaco Pastorius は,Weather Report に参加した頃で,Albert Mangelsdorffは,Joe Zawinul に許可を取ってこのセッションが実現したそうです.アルバム内の演奏は,全体的にフリーなインプロヴィゼーション的な演奏が強いように感じます.また,リーダーのAlbert Mangelsdorffは,最初,Jaco Pastorius がアップライトベース奏者だと思ったそうです.同様にJoe Zawinul もJaco Pastorius をWeather Report のメンバーとして採用する際にアップライトベース奏者だと思っていたというのも有名な逸話です.このライブの様子はYouTubeでも観ることができます.
https://youtu.be/O-z9JR6EqTA?si=wJCqxuJtqBBIB1Uf
The Early Years Recordings
デビューアルバム(Jaco Pastorius ジャコ・パストリアスの肖像)以前に録音された,15曲の未発表音源が収録されています.
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The Chicken / Woodchuck (1969年),未発表曲
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I Just Want to make love / Tommy Strand & Upper Hand (1970年頃)
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Higher / Tommy Strand & Upper Hand (1970年頃)
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Ming of Mings / Wayne Cochran & C.C. Riders (1972)
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Amelia / Wayne Cochran & C.C. Riders (1972)
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Rice Pudding / Wayne Cochran & C.C. Riders (1972)
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Do You Like the Sound of the Music / Wayne Cochran & C.C. Riders (1972)
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Between Races / Peter Graves Orchestra (1973~1975)
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Domingo / Peter Graves Orchestra (1973~1975)
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Wiggle Waggle / Peter Graves Orchestra (1973~1975)
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Opus Pocus / Jaco Pastorius (1974, Demo Tape)
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Continuum / Jaco Pastorius (1974, Demo Tape)
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The Balloon Song / Jaco Pastorius (1974, Demo Tape)
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All the Things You Are / Pat Metheny Trio (1975)
すでに発表されている曲と,今回発表された音源を聴き比べると,既に発表されている有名なテイクのベースラインとは異なっていたりするので,Jaco Pastorius の演奏の変遷を感じることができます.
4〜7曲目の Wayne Cochran & C.C. Riders に在籍していた頃(21歳)までは譜面を読めず,この在籍期間中に読譜をマスターして,作曲やアレンジを学んだと言われています.5曲目の America は Jaco Pastorius が作曲していますが,この曲はC・C・ライダーズのミュージカル・ディレクターのチャーリー・ブレントに音楽理論を教わった後に,3日間で作り上げた曲だと言われているそうです.Jaco Pastorius でも,最初から何でもできた訳ではないと知ると,勇気が湧いてきます(笑).
1~8曲は,R&B色が強いバンドでの演奏でしたが,9~11曲はジャズビッグバンドでの演奏で,Jaco Pastorius はこの頃からウォーキングベースを習得したり,演奏し始めたのかもしれません.
11~14曲は,1974に録音された Jaco Pastorius のデモテープ音源です.13曲目の Continuum を,Joe Zawinul に聴かせたことが Weather Report への加入に繋がったと言われています.また,この Continuum は,Jaco Pastorius に収録されているバージョンよりも速いテンポで,演奏も細かいバージョンです.
WOODCHUK
ジャコ・アーリー・イヤーズ・オリジナル・ライヴ・シリーズとして発売された WOODCHUCK 時代の音源です.WOODCHUCKは1969年にJaco Pastoriusが最初に結成した,オルガン,ベース,ドラムからなるスリー・ピースバンドで,Soul,R&Bのカバー(アレサ・フランクリン,クリス・ケナー,ウィルソン・ピケット,ロバート・パーカーなど)の演奏を聴くことができます.この音源を聴くと,Jaco Pastorius は,最初から Jaco Pastorius やWeather Report における演奏スタイルではなかったことがわかります(キャリアを積みながら変化していくことは,当たりってしまえばすなのですが…).この後に続く,ジャコ・アーリー・イヤーズ・オリジナル・ライヴ・シリーズのCDを聴くと,徐々に, Jaco Pastorius やWeather Report 時代の,いわゆるJaco Pastorius の演奏スタイルには,この後の5, 6年を経て変化していくことを感じることができると思うので,特にJaco Pastorius ファンの人は楽しめるのではないでしょうか.
WOODCHUCK 時代の音源を聴くと,Jaco PastoriusのルーツにはSoulやR&Bが根ざしていて,ジェームス・ジェマーソンのベースプレイに影響を受けていることが伺えます.Jaco Pastorius に関する第一人者である松下佳男氏は,このアルバムの発売にあたってADLiB誌に以下のような記事を書いておられます.
ウッドチャック時代にジャコが編み出したものジャコが音楽的な成長のうえで重要な発見をしたのは,1970年10月、彼がまだウッドチャックにいるころだった.それは彼の ベースへのアプローチに大きな影響を与えた若き日のいくつかの発見の最初のものだった.
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左手を使ったかっこいいミュート・テクニックを用い,そのベース・ラインにスタッカートの音を組み入れる方法でジャコはファンキーなサウンドを生み出した.(そのテクニックをもとにして、ジャコはトレードマークになった16分音符によるファンク・スタイルを編み出した.それは、デビュー・ アルバム『ジャコ・パストリアスの肖像』所収の《カム・オン、カム・オーヴァー》,《オーパス・ポ-カス》や,ウェザー・リポートの『ブラック・マーケット』所収の《バーバリー・コースト》で聴かれる演奏となって結実した).
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ジャコが生涯愛用していたベース・アンプ、アコースティック360と出会った.そのアンプは彼が独自のサウンドをつくり出すうえで決定的な役割を果たすことになり,パワーのあるクリアーな音を手に入れた.こうして彼は、のちにみんなを驚嘆させることになる独創的なサウンドを開拓した.
ちなみにWoodchuckはマーモットの一種です.
TOMMY STRAND & The Upper Hand featuring JACO PASTORIUS
この音源では,1971年に録音されたTommy Strand & Upper Handでの演奏を聴くことができます.Tommy Strand & Upper Handは9人編成で,ブラスセクションも加わっていることから,もしかすると,Tommy Strand & Upper Handにおける経験が,後にJaco Pastoriusが率いるビッグ・バンドにも影響を与えたのかもしれないと思ったりもします.
Higher などではベースソロも聴くことができます.Woodchuckの頃と比べると,皆が良く知るJaco Pastorius に徐々に向かっている経緯を感じることができると思います.また,Watermelon Man や Chiken などの演奏は後々演奏と比べると野暮ったいというか,こんな時代もあったんだなぁと思ったりもします.
この頃にJaco Pastoriusが使っていた1960年製のFender Jazz Bass は,1971年頃に友達のボブ・ボビングが持っていたモノを,Jaco Pastorius が自身のアコースティック・ベースと半ば無理矢理交換するようにして入手したものだそうです.その後,Tracy との間に娘のMary が産まれた際に手放し,現在は俳優の中村梅雀さんが所有しているそうで,中村梅雀さんのホームページで公開されています.
The Green Light

TRIO OF DOOM
1979年3月2~4日のHavana Jamで行われた,John McLaughlin,Jaco Pastorius,Tonny Williams による Trio of DOOM による演奏です.収録曲は以下の10曲で,1〜5曲目がライブで,6〜10曲目がスタジオ録音とされています.スタジオ録音の方のContinuumを聴くと,デビューアルバムのJaco Pastorius の頃とはまた違っていてどっちのテイクが好みかなどという感じで楽しめるように思います.
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Drum Improvisation (Live)
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Dark Prince (Live)
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Continuum (Live)
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Para Oriente (Live)
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Are You The One? Are You The One? (Live)
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Dark Prince (Studio)
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Continuum (Studio)
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Para Oriente Take ONE (Studio)
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Para Oriente Take TWO (Studio)
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Para Oriente (Studio)
John McLaughlin と Tonny Williams との共演に,テンションが上がりすぎて(!?)フザケた Jaco Pastorius のことを Tonny Williams が叱った(一説では本番前に殴られそうになったとも…)という後日談があるとのことですが,何が起こったのかはわかりません.... ジャコ・パストリアス エレクトリック・ベースの神様が遺してくれたもの のジョン・マクラフリンのインタビュー記事によるとHavanaに行く前にNew York でやったリハーサルは最高だったけども,Havanaでの本番で,Jaco Pastorius は酒を飲みすぎておかしくなっていて,C マイナーのキーの曲をA メジャーで演奏したり,ベースの音量をもの凄く上げたりしたとのことです.また,映画 Jaco の中では,この件について,Havana の方のミュージシャンがJaco Pastorius のことを知らなかったのか,軽く扱うようなことがあり,喧嘩になりそうなトラブルが生じ,それが原因で,あんなことになってしまったのだというコメントがありました.想像でしかありませんが,喧嘩になるようなトラブルがあり,落ち込んでしまった Jaco Pastorius が酒を飲みすぎて,ステージはあまり上手くいかなかったのかもしれません.しかし,このアルバムにはスタジオ録音された5曲も収録されているので,色々なことに思いを馳せながら楽しむことができます.
Legendary Demo & Live Tracks
メジャーデビュー(Jaco Pastorius(ジャコパストリアスの肖像))以前のデモや,未発表のライブ音源集です.Kuruについては,Jaco Pastoriusで Kuru / Speak Like a Child の方を先に聴いている人が大半だと思いますし,自分もそうだったのですが,この曲が最初から Speak Like a Child との行ったり来たりする曲として認識していました.ですが,オリジナルを聴くと,Kuru と言う曲自体はそれだけで存在していたようで,何故,KuruとSpeak Like a Child をくっつけることになったのだろうかと不思議に思います.何かのインタビューで自身のアルバムに参加してくれた Herbie Hancock へのリスペクトの気持ちを表すためにドッキングさせたと話しているのを読んだ覚えがあるのですが,突然の閃きなのか,それとも別の理由があるのでしょうか.Jaco Pastorius のライブ等では,2つの曲をドッキングさせて演奏したりしているものもあるので,そのような感覚なのかもしれません.
RARE COLLECTION
Jaco Pastorius がサイドマンとして参加したセッションのコンピレーション音源です.同じようなコンセプトのアルバムに次に紹介する not fusion bu jazz がありますが,個人的にはこちらのアルバムの方が好みです.4曲目のBob Mintzer の Spiral では,スラップ奏法によるベースが聴こえて,Jaco Pastorius のスラップ奏法か!! と思ったのですが,クレジットによると
Jaco Pastorius – solo bass
Peter Erskine – drums
Don Grolnick – Hammond organ
Tom Barney – electric bass
Bill Washer – electric guitar
Bob Mintzer – tenor saxophone, bass clarinet, clarinet, flute, woodwinds and brass arrangements
Randy Brecker, Lew Soloff, Alan Rubin – trumpet
Alan Raph, Tom Malone – trombone
となっているので,Jaco Pastorius はベースソロだけで,バッキング等はTom Barney による演奏のようです(結構,興奮したのに…).Bob Mintzer は1981年12月からの Jaco Pastorius Big Band のミュージカル・ディレクターで,小編成になった後も Jaco Pastorius Bandを支え続けた仲間の一人だと思います. 個人的にはBob Mintzer は渋い仕事人という感じで,大好きです.
収録曲は以下の9曲です.私の買ったCDには,Jacoのステッカーがついていました(勿体なくて貼れませんが…).
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Dreamland (Michel Colombier)
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I Can Dig It Baby (Little Beaver)
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The One Thing (Manolo Badrena)
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Spiral (Bob Mintzer)
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Nativity (Airto Moreira)
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Portrat of sal La Rosa (Ira Sullivan)
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Ant Steps On An Elephant’s Toe (Albert Mangelsdorff)
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Mood Swings (Mike Stern)
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The Hope (Flora Purim)
not fusion but true jazz
上記の RARE COLLECTION同様に,Jaco Pastorius がサイドマンとして参加したセッションを集めたコンピレーション音源です.収録曲は以下の11曲です.
7曲目のLost Inside The Love Of You は晩年の Jaco Pastorius が模索していた世界観(Portrait Of Tracy の延長で音響〜アンビエント的な世界)に近いのではないかと勝手に思っている曲です(何かの根拠があるわけではありません).8曲目の”Good Question”はいかにも Jaco Pastorius が得意そうな曲で,ピッタリハマっていると思います.
3曲目のDara Factor Twoと9曲目のCannon Ballは,Weather Report の曲で,6曲目のCome On, Come Overと,11曲目のPortrait Of Tracyは,Jaco Pastorius(ジャコパストリアスの肖像)に収録されていたもので,サイドマン参加の曲ではありません….
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All American Alien Boy (Ian Hunter)
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4 AM (Herbie Hancock)
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Dara Factor Two (Joe Zawinul / Wayne Shorter / Jaco Pastorius / Peter Erskine / Robert Thomas, jr.) , Weather Report
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Brown Eyes (La Toya Jackson, Amir-Salaam Bayyan) , Jimmy Cliff
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Suite: Golden Dawn (Al Di Meola)
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Come On, Come Over (Bob Herzog, Jaco Pastorius)
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Lost Inside The Love Of You (Tom Scott)
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Good Question (Herbie Hancock)
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Cannon Ball (Joe Zawinul) , Weather Report
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Apathy 83 (Ian Hunter)
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Portrait Of Tracy (Jaco Pastorius)
Standard Zone / The Brian Melvin Trio Featuring Jaco Pastorius And Jon Davis
Jaco Pastorius 名義の作品ではなく,Brian Melvin トリオの作品で,1986年に録音されたもののようです.Jaco Pastorius が参加しているセッションで,ピアノトリオのものは数少ない気がします.また,収録曲もスタンダートが多いのですが,これまた,あまり聴いたことがありません.ビル・コワルスキーの伝記によると,Brian Melvinが身元引受人になったことで,ベルビュー病院に入院していたJaco Pastoriusが退院でき,スタジオ録音されたアルバムだということです.このアルバムがどのように評価されているのかはわかりませんが,1982年頃までの Jaco Pastorius とは違い,Jaco Pastorius のベースがスタンダードに新しい解釈を与えているとまでは言えない演奏ですが,見構えずに,サラッと聴くことができて,個人的には結構好きです.(先のレビューでJaco Pastorius の演奏を「緊張感」「切迫感」「ドキドキ感」という言葉で表現しましたが,そのような感じで,全体をグイグイと引っ張るという感じではなく,フワッと優しく全体を支えるという感じのプレイで,安心して(!?)サラッと聴けるという意味です.「緊張感」「切迫感」「ドキドキ感」を求めつつ,そうでないモノも求めてしまう我儘なリスナー心理…).収録曲は以下の通りです.
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Morning Star (Rodgers Grant)
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Days Of Wine And Roses (Henry Mancini, Johnny Mercer)
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Wedding Waltz (Jon Davis)
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Moon And Sand (Alec Wilde*, Morty Palitz)
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So What (Miles Davis)
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Fire Water (Charles Williams Jr.)
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If You Could See Me Now (Carl Sigman, Tadd Dameron)
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Out Of The Night (Joe Henderson)
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Tokyo Blues (Horace Silver)
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Village Blues (John Coltrane)
このアルバムはYouTubeでも聴くことができます.
Word of Mouth Revised
Word of Mouthにも参加しているピーター・グレイヴス(トロンボーン,コンダクター)が中心となって多くのなメンバーを集めて,ビッグバンドアレンジで演奏するスペシャル・プロジェクト的な作品です.
ベースには,ヴィクター・ベイリー,リチャード・ボナ,マーカス・ミラー,クリスチャン・マクブライド,ジミー・ハスリップ,ジェラルド・ヴィーズリー,ジェフ・カースウェル,あと3人の総勢10人のベース奏者が参加しています.11曲目の Wiggle Waggle は,生前のJaco Pastoriusの演奏をベースにして,ビッグバンドの演奏を被せたようです.
Word Is Out
2003年のトリビュートアルバム『Word of Mouth Revisited』の続編です.ヴィクター・ウートン,マーク・イーガン,ジェラルド・ヴィーズリー,マーカス・ミラーなどの Jaco Pastorius の影響を受けたであろうベーシストに加えて,Jaco Pastorius Big Band のメンバーだった,ランディ・ブレッカー,オセロ・モリノー,ピーター・アースキンなどが多数参加しています.フロリダ時代から Jaco Pastorius と一緒に活動していたピーター・グレイヴスが率いるビッグバンドは,Jaco Pastorius Big Band を連想するような編曲と演奏をしているように感じで,参加したメンバー達の Jaco Pastorius へのリスペクトを感じることができます.
WORD OF MOUTH BAND 1983 JAPAN TOUR featuring KAZUMI WATANABE

1983年のワード・オブ・マウス・バンドの日本ツアーの際のライブ録音です.2012年の発売で,録音状態も良く,演奏もカッコ良いです.
当初はマイク・スターン(g)がメンバーだったのですが,急遽来日できなくなったため,マイク・スターンの推薦で,渡辺香津美の参加が決定したそうです.Jaco Pastoriusu と共演した日本人は,渡辺香津美だけです.
Jaco Pastorius が参加している Weather Report のアルバムレビューはこちら.
Jaco Pastorius のムービーレビューはこちら.
































