攻殻機動隊 マニア考 -THE GHOST IN THE SHELL, 10 BRAIN DRAIN-

冒頭に,Y-3という潜水艦状のサイボーグが登場する.ということは,海上で活動できるゴーストを持った人間ということになる.これらは,通常でも海上で暮らしているのだろうか.それとも,ミッションの際にボディを変えているのだろうか.Y-3は魚のような尾びれを持っており,魚のように泳いでいる.サイボーグだということであれば,脳は人間のはずなのだが,本来持っていない器官である尾びれを動かしたりする指令はどのように出ているのだろう.

ここで,ゴーストに関してだが,士郎宗方氏のコメントによると,一般に個人という概念はその人の脳ではなく体全体を対象としている,ゴーストとは総体的肉体システムの状態であって,脳という容器に入っているエネルギーの塊ではないとある.すなわち,ゴーストとは脳のどこかに存在するものではないのである.草薙素子を例にとれば,彼女の本来の肉体は脳だけだが,脳があるからゴーストを持っているのではなく,脳と義体の全てが彼女のゴーストを形成しているということになるのだと思う.人形使いは,前話であらゆるネットを巡り,「自分の存在を知った」「自分は情報の海で発生した生命体だ」と言っている.すなわち,人形使いのゴーストはネットの至るところに存在しているのではないかと推測した.

 


草薙素子はバトーと共に,外務大臣をターゲットとした暗殺計画を阻止する作戦中にテロリストを射殺するが,作戦は外部に漏れており,草薙素子がテロリストを射殺する様子が報道されてしまう.その件で,草薙素子は法廷に出廷し,最終弁論の前に荒巻部長に,もし自分が死んでも無線の呼び出しチャンネルはそのままにしておいてくれと頼む.これは,どういう意味になのだろうか.荒巻部長はその後,トイレに行くと言って,草薙素子に逃走するチャンスを与える.法廷を出た草薙素子は,バトーにベッドから自身のボディのスペアパーツとグリーンの非常用ケースを忘れずに持ち出すように指示する.

逃走した草薙素子は造顔作家を誘拐し,その人質と交換に完全装備燃料満タンの高速ヘリを要求する.それらのことは9課宛のメモに残されており,その場にはマスコミも来るので現場整理を急げという指示も含まれていた.人質を取った草薙素子は狙撃されてしまう.ただし,狙撃された草薙素子の脳はダミーであった.この狙撃は事前にイシカワがつかんでいるが,それらを荒巻部長が止める素ぶりを見せなかったのは,草薙素子がどのような行動を取るかを読んでいたのだろう.草薙素子の脳殻は外されており,バトーの車に乗っていた.


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